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Re: 「足が固い」

 投稿者:用務員メール  投稿日:2009年 7月12日(日)22時14分34秒
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  林によりますと

 「足が固い… 長年大雑把に使ってきたために足関節の靱帯をすでに幾つも損傷して
  しまった私からしたら、凄く羨ましいですけどね。(苦笑)

   少し前(6/23付)、骨折後に悩まれている方へのアドバイスにも記載しましたが、
  一口に足と言っても足首から下の部分には26個も骨があります。目的の動きにつなげ
  るよう、この骨たちを靱帯でつなぎ合わせて、私たちは歩いたり走ったり、あるいは
  跳躍したりと不自由なく動くことができています。

   個々の骨の形状は個人差が大きく、場合によっては距骨(足首の骨)と踵骨(かか
  との骨)と脛骨(すねの骨)の形や、これらがくっついている角度があまり良くなく
  て、目標とする可動域に及ばないことがあります。この場合は、おそらく改善は難し
  いでしょう。また、極端にアキレス腱が短い場合も足首の屈曲時に制限がかかります。
  こちらは伸展には影響ないと言われていますが、バレエでは屈曲が十分にできないと
  体力勝負系の勢いと弾みで伸展させなければいけなくなりますから、やはりポアント
  ワークで苦労すると思います。これも改善は厳しいでしょうが、かなり稀なケースの
  ようですよ。

   私のクリニックには、時々「アキレス腱が固い」とか「足首が固い」と教師から指
  摘されているとおっしゃる方がお見えになります。ところが、拝見してみると確かに
  その部位は固いのですが、どちらかと言えば使い方が悪くて固めてしまっているケー
  スが多いようで、数回のレッスンで改善できているようです。

   実際に足を拝見することができませんので、ひばりさんがどのケースにあたるのか
  判りませんが、医師からアキレス腱についての指摘がないようですから、甲の出が悪
  いのはアキレス腱の制限によるものではなさそうですね。

   「甲を出す」をイメージするとき、ひばりさんは何に注意を払っていますか? バ
  レエ的な動きをよく考えると、四肢についてどの部分を動かす場合にも言えることで
  すが、動かしたい関節は、その部分より体幹側にある筋肉によって制御されます。こ
  うして文字にすると、とても難しくなってしまいますね…。要するに、腕を肩から上
  げようとすると、胸や背中の筋肉に助けてもらわなければ上がらないと言うことです。
  甲を出すには、甲を見つめていても出ません。

   「甲を出す」??? そう言えば、私はレッスンで「甲を出す」ことを目標にはし
  ていませんねえ。甲は出すものではなく、甲を伸ばすことで「出ている」ように見せ
  ることができる、そう言うものです。

   甲は、すねを土踏まずに向けてストレッチし続けると伸びます。ところが、甲を見
  つめてしまうと、足の裏が縮んで足関節を固めたまま底屈(爪先を下に向けている状
  態)する様子が「甲を伸ばしている」と勘違いさせてしまいます。これは重要ですが、
  甲を伸ばすのには土踏まずを縮めないように伸ばして使いましょう。土踏まずで「あ
  ちらで~す」と道案内をするように伸ばすんですよ。

   三角定規の長い方の直角三角形を想像して下さい。一番長い辺を足の裏に見立て、
  足首を直角の部分、中くらいの長さの辺を甲と考えて下さい。ポアントで立つ姿は、
  直角三角形の一番とんがっている角です。そして、甲をイメージする中くらいの長さ
  の辺が床から垂直を目指して立つのです。勿論足底部は軽くアーチを描くわけですが、
  決して縮んでいるわけではありません。これが縮むとポアントの中で指が縮んで指同
  士がぶつかり、指間に魚の目やタコを作ったり、足首が引けて、甲が伸ばせないどこ
  ろか立てなくなってしまいます。イメージしてもらった三角定規の面積が小さくなっ
  てしまっては、ポアントワークはうまくできません。

   足関節(足首)の固さは、関節をつないでいる靱帯やふくらはぎの筋肉の固さ、場
  合によっては大腿部前後の筋肉の固さにまで及ぶことがあります。けれど、通常はポ
  アントを履くまでのレッスン年数や、その日のバーレッスンからの流れで少しずつほ
  ぐされていくと思いますよ。なので、おそらくは甲に集中しすぎて適切に足関節を使
  えていないのではと思います。何より一度実際に拝見できたら良いんですが…。

   ちなみに、足の指が立派に大人の骨に成長するのは20才に近いそうです。大人になっ
  てからポアントを履くことにハンディは有りません。考えようによっては、しっかり
  した骨に支えられて動けるわけです。後は、骨をつなぐ靱帯と筋肉を自在にコントロー
  ルできるポジションを見つければ良いんですから。

   私の教室には、数十名の成人女性が通っていらっしゃいます。中には大人になって
  からバレエを始め、ポアントに挑戦しておいでの方もいらっしゃいます。なかなか思
  う通りに立てずにいると、ついあきらめたくもなりますが、日々のレッスンがポアン
  ト用の筋肉をつけ、関節の状態を作ってくれます。簡単にはあきらめないでください
  ね。」(林)

とのことです。
 
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